2020年8月31日月曜日

韓国の淡水産二枚貝 31Aug2020

普段は巻貝で手一杯なので二枚貝には時間をほぼ使いません。が、知り合いから、韓国でUnionidae イシガイ類を採集してよ、と頼まれたのでちょっと散策してみました。



Anemina属 フネドブガイ属の1種だそうです。とんと判らないので二枚貝も勉強していきたいです。


最近、以下の論文により東アジア産Unionidaeの分類体系が大きく変更された?みたいです。

Lopes-Lima et al. (2020) Freshwater mussels (Bivalvia: Unionidae) from the rising sun (Far East Asia): phylogeny, systematics, and distribution 


この論文で韓国に分布することになっている種をピックアップしてみると以下になります。

Aculamprotula coreana 

Anemina arcaeformis フネドブガイ

Buldowskia flavotincta 

Buldowskia iwakawai カタドブガイ

Buldowskia shadini 

Cristaria plicata カラスガイ

Inversiunio verrucosus コウライシジラガイ

Koreosolenaia sitgyensis 

Lamprotula leaii ヒラガマノセガイ

Lamprotula seomjinensis ホソタテボシガイ

Lanceolaria acrorrhyncha

Nodularia breviconcha

Nodularia douglasiae イシガイ

Nodularia sp. 1

Sinanodonta lauta ヌマガイ

Sinanodonta schrenkii 


(3Nov2020追記:Choi et al. (2020)は、上記Nodularia sp. 1がNodularia douglasiaeとは独立した別種だとは言えない、と主張している。)


MUSSEL projectのウェブサイトから以下の種も韓国に分布することになっている。

Anemina euscaphys


和名は以下の論文で整理されている?ようなので、後で確認ってことで。

近藤⾼貴(2020)イシガイ科⾙類の新たな分類体系.ちりぼたん,50︓294-296.


以下の種も韓国に分布している?のかも?これも後で確認しよう。

Anemina parvula(Dipsas parvulus HeudeをAneminaに移動すべきだとの主張があるらしい。MUSSEL projectではDipsas parvulusはCristaria radiataのシノニム扱いにされている。)




2020年7月31日金曜日

韓国のベンガルヤマネコ 31Jul2020

日本にもヤマネコ類 イリオモテヤマネコとツシマヤマネコ はいるが、分布域は限られているし数も減っていておいそれと目にすることはできない。

一方韓国では、やはりすごく減ってしまっているが、調査をしているとたまーにベンガルヤマネコを見かける。
キターっと思って写真に収めようと試みるものの、そこまで優しくはない。


こんなんしか撮れない。

Mammals of Koreaという書籍や以下のウェブサイト
https://www.brh.co.jp/publication/journal/021/ex.html
によると済州島の個体群は絶滅してしまったらしい。でも去年済州島でも見かけた気がするんだけど、見間違いなのだろうか?


Mammals of Koreaの表紙
いい写真っす。

2020年6月29日月曜日

韓国・巨済島(コジェ島)のカタツムリ 29Jun2020

韓国の南東部にある 巨済島(コジェ島) という島に調査に行ってきました。
とても対馬に近いです。

第一目標は コゼオオベソマイマイ Aegista proxima です。この島が模式産地なので押さえておきたかった!


良いカンジの雨の中 石垣を這ってる所に遭遇。

悲しいことに第二・第三目標とは出会えなかったけど、別の予想外の種に会えたのでヨシとします。今年中にもう1回来てみようかなー、と思案中。


2020年5月31日日曜日

韓国・西部の島のカタツムリ 31May2020

韓国は西部、つまり黄海側にたくさん小さな島を持ってます(まあ、南部も同様に島だらけと言えます)。良い森が残っていることが多いので、なるべく調査したいところです。

コロナによる制限が解除されて研究費が使用可能になったみたいなので、ちょろっといくつかの島に行ってきました。狭い範囲でも多くの種類を見つけることができるので、やはり半島側より楽しめます。


 いくつか面白い出会いがありました。このベッコウマイマイ類もその一つ。



今回は植物を研究してる方と同行したので、花の写真も多く撮りました。



2020年4月30日木曜日

韓国初記録のカタツムリ 30Apr2020

韓国でNobuea属(ノブエガイ類)の未記載種が発見されました、という報告文がBiodiversity Journalにて出版されました。

First record of the little-known land gastropod genus Nobuea Kuroda et Miyanaga, 1943 (Gastropoda Diplommatinidae) from Jeju Island, South Korea [link]




ノブエガイ類はいづれの種も極めて低密度なのですが、今回記録された種も1個体のみしか見つけられませんでした。追加の標本を得て正式に記載すべきでしょうが、取りあえず、韓国・済州島(チェジュ)の未記載ノブエガイ類として認知して頂くということでよろしくお願いします。

既知の2種ノブエガイ・ニッポンノブエガイとは明確に異なる形態をしています。未記載種のゴトウノブエガイとは似てるのかも知れませんが、情報が少ないため何とも言えません。ゴトウノブエガイと別種なら、和名はサイシュウノブエガイにしましょう!

済州島での初記録は他にも見つかっているので、なるべく早く公表したいと思います。

2020年3月31日火曜日

韓国・鬱陵島(ウルルン島)の植物 31Mar2020

ウルルン島の動植物に関する先行研究 勉強してます。
今回は植物

(1)
Acer takesimense タケシマハウチワ(オキノハウチワ?) 島固有
    A. pseudosieboldianum チョウセンハウチワカエデ 中国・朝鮮
チョウセンハウチワの韓国集団に最近縁

Acer okamotoanum タケシマイタヤカエデ 島固有
    A. mono イタヤカエデ 中国・朝鮮・日本
イタヤカエデの韓国集団に最近縁?でも日本の集団は未解析。また、島には複数回侵入かも?

Pfosser et al. 2002

http://bsj.or.jp/jpn/JPR/summary/201305.php
から
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Takayama K, Sun B-Y, Stuessy TF (2013) Anagenetic speciation in Ullung Island, Korea: Genetic diversity and structure in the island endemic species, Acer takesimense (Sapindaceae). J Plant Res 126: 323-333

前進進化的に種分化した海洋島固有種の遺伝構造を明らかにするため、鬱陵島固有種オキノハウチワと大陸産種チョウセンハウチワカエデの集団遺伝学的解析を行なった。オキノハウチワでは集団分化は見られず、大陸産種と比較してわずかに低い遺伝的多様性を保持していることが明らかとなった。(p.323-333)
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(2)
Dystaenia takesimana タケシマシシウド 島固有?
    D. ibukiensis セリモドキ 日本
日本のセリモドキが最近縁(というか2種しかいない属らしい)
2012年頃タケシマシシウドが隠岐に分布していることが判明

Pfosser et al. 2005

http://okishizenmura.jugem.jp/?eid=335
から
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去年、分布が正式に確認され、海士町文化財にも指定されたタケシマシシウドが掲載されました。
今まで鬱陵島の固有種とされてきた植物で、日本には海士町にだけしか見つかっていません。
学界には知られていないため、絶滅危惧種の国指定にはまだなっていません。
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(3)
Viola woosanensis  島固有
    V. ulleungdoensis (V. selkirkii(ミヤマスミレ)として認識されていた) 島固有?
    V. chaerophylloides ナンザンスミレ 中国・朝鮮・日本(対馬)
交雑由来の種。

Gil & Kim 2016


(4)
Hepatica maxima オオスハマソウ 島固有
    H. asiatica マンセンスハマソウ 満州・朝鮮
他にも候補があるようにも思えるが、いずれにせよ大陸のHepaticaが最近縁となりそう。

Pfosser et al. 2011


(5)
Rubus takesimensis タケシマクマイチゴ 島固有
    R. crataegifolius クマイチゴ 中国・朝鮮・日本
韓国集団が由来。複数回侵入?

Lee et al. 2017



DNAデータを用いているのはこれぐらいかしら。思ったより少ないっすね。


((((追記1))))

(6)
Aster chusanensis Lim, Hyun & Shin 2005 Ullungdo固有
    A. pseudoglehnii Lim, Hyun & Shin, 2003 Ullungdo固有(最近までA. glehnii エゾゴマナとして扱われていたらしい。)
    A. oharai Nakai 韓国固有(A. spathulifolius Maxim ダルマギクのシノニムとされることも多い。)
交雑由来の種。

A. pseudoglehniiの最近縁種はA. ageratoides シロヨメナ(東アジアに広域分布)で、A. oharaiの最近縁種はA. spathulifolius(韓国と日本に分布、但しこれはA. oharaiと同種とする場合の分布域かも)であると考えられているようだ。論文中のデータでは、A. oharaiとA. spathulifoliusとは遺伝的に明確に分かれてる。

Shin et al. 2014 J of Plant Biology


(7)
Phedimus takesimensis タケシマキリンソウ Ullungdo・Dokdo (Takeshima)固有
    P. aizoon ホソバノキリンソウ・P. latiovalifolius・P. kamtschaticus エゾノキリンソウ・P. ellacombeanus ハコダテキリンソウ
核のデータでは他4種が姉妹クレード形成。朝鮮半島のP. aizoon・P. kamtschaticusと共に集団遺伝学的解析。鬱陵島内でぼちぼち地理的分化が進んでる感。

Seo et al. 2020 PLoS ONE


(8)
Campanula takesimana  島固有
    C. punctata ホタルブクロ ロシア・中国・朝鮮・日本
韓国のBonghwa-gun, Gyeongsangbuk-do ProvinceからDokdoへ渡って、ウルルン島へ至ったと主張。ホタルブクロは韓国産のみ解析。おもしろいハプロタイプネットワークが得られてるが、結論はそれでよいのかな?

Cheong et al. 2020 J of Plant Biol


(9)
Scrophularia takesimensis タケシマヒナノウスツボ Ullungdo固有
    S. alata エゾヒナノウスツボ
    S. grayanoides ハマヒナノウスツボ
上記2種とは近いと言えば近いが、最近縁の種はよく判らん。

ジャーナルのHPに掲載されていた要約
----------タケシマヒナノウスツボは鬱陵島の固有種で、従来はエゾヒナノウスツボおよびハマヒナノウスツボに系統的に近いとされてきた。今回、世界規模の同属種を用いて、新たに系統解析を行ったところ、タケシマヒナノウスツボは従来の見解とは異なり、北米・カリブ海に分布する種群と姉妹群になった。----------

論文のAbstractとFigを見る限り、HPに掲載されていた日本語要約は適切ではなさそう。
cpのは交雑なのか?

Gil et al. 2020 J of Plant Biol


2020年2月27日木曜日

韓国・Daegu(大邱)でのcovid19 27Feb2020

感染者が急増中です。
所属するKyungpook National Universityでも学生さんに陽性の方が発見されました。なもんで、その方の住んでた学生寮が閉鎖?的なカンジになったとのこと。

自分もいづれ感染して7日間寝込むと思うので、桃缶を7つ購入しました。


韓国のイボイボナメクジ類(ゴマシオナメクジ類) 29Jan2021

韓国で初めてイボイボナメクジ類(ゴマシオナメクジ類)が記録されたよ、という報告文がBiodiversity Journalにて出版されました。 Note on occurrence of the land slug family Rathouisiidae Heude, 1885...