ラベル 保全 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 保全 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2020年7月31日金曜日

韓国のベンガルヤマネコ 31Jul2020

日本にもヤマネコ類 イリオモテヤマネコとツシマヤマネコ はいるが、分布域は限られているし数も減っていておいそれと目にすることはできない。

一方韓国では、やはりすごく減ってしまっているが、調査をしているとたまーにベンガルヤマネコを見かける。
キターっと思って写真に収めようと試みるものの、そこまで優しくはない。


こんなんしか撮れない。

Mammals of Koreaという書籍や以下のウェブサイト
https://www.brh.co.jp/publication/journal/021/ex.html
によると済州島の個体群は絶滅してしまったらしい。でも去年済州島でも見かけた気がするんだけど、見間違いなのだろうか?


Mammals of Koreaの表紙
いい写真っす。

2019年11月11日月曜日

韓国・カゴ島(可居島・Gageodo Island)のカタツムリ 11Nov2019

今年、カゴ島という韓国の南西部にある小さな島で調査を行いました。恐らく非海産貝類の調査は初です。海産貝類のリストも見つからないので、行われてないのかもしれません。

一通り陸貝相は把握できたと思いますが、リスト化より先に、着目すべき種を切り分けて公表することにしました。

1つ目として、韓国で記録のなかったOtesiopsis レンズガイ属の発見報告がBiodiversity Data Journalに掲載されました。
https://bdj.pensoft.net/articles.php?id=46984&journal_name=bdj



保全の方も行政の担当者さんと話さないといけないですし、韓国南部の島とかにも分布しているか調査してみないといけません。

2019年9月29日日曜日

韓国・巨文島(コムン島・Geomun Island)のカタツムリ 29Sep2019

コムン島は韓国の南側にある諸島で、東西と中央の3つの島で構成されています(橋でつながってますが)。麗水(ヨス)からフェリーで3.5時間ぐらいだったはず。

国立公園に含まれてるんですが、許可を得られたので、夏に調査をしてきました。



さすが国立公園、けっこー良い森が保存されていましたね。オオベソマイマイ類(Aegista)も比較的多くいました。

2019年9月16日月曜日

韓国の四大河川工事事業 16Sep2019

韓国の四大河川事業
漢江(ハンガン)・錦江(クムガン)・栄山江(ヨンサンガン)・洛東江(ナクトンガン)の河床を掘り下げ、川幅を拡げ、ダムを数kmごとに造る事業。

この事業は、李明博大統領と工事業者の癒着とか色々騒がれた事業だったようだ。関連の環境アセスに参加した知り合いは、工事が終了間近とか終了後にアセスするって意味不明、と呆れていた。

藤前干潟のかにくん日記でも取り上げられてる。「朝鮮半島最大の危機! 韓国の四大河川事業

結局滞りなく事業は終了したようだが、その後、水質悪化の問題が起きているとのことで、気になっていた。

そんな折(残念ながら参加はできなかったが)、
8/25に開催されたシンポ「 ラムサール条約の実施とNGOの役割~水の自然な流れを守るために~」の講演の1つに以下のものがあった。

韓国の自然再生事例…四大河川事業の堰開放
 キム・キョンチョル〈四大河川調査評価企画委員会委員(韓国環境部)〉

また、8/21にはヤフーニュースが朝鮮日報の記事を取り上げていた。
「韓国の4⼤河川の堰、⽔⾨開放で⽔質悪化」
----------引用開始

 韓国の4⼤河川にある堰(せき)の在り⽅を決めるため、韓国政府が過去2年間に
堰16カ所のうち13カ所で⽔⾨を開放し、⽔質などをモニタリングした結果、7カ所
の堰で⽔質が悪化したことが分かった。3カ所では⽔⾨開閉前後で主要指標の変化が
10%以内で⼤差なかった。4⼤河川の堰が川の流れを阻み、⽔質を悪化させている
という主張とは異なる結果が出たことになる。

 韓国環境部が20⽇、国会環境労働委員会の所属議員に提出した総合分析結果で判
明したもので、来⽉に予定される⼤統領直属の国家⽔管理委員会が堰の処理⽅針を
決定する際の基本資料となる。

 分析結果によると、世宗、公州、百済、昇村、⽵⼭、洛丹、⻲尾、梨浦の各堰で
は⽔⾨を開放した期間の⼀般⽔質指標が⽔⾨を閉鎖していた同じ季節の同じ期間よ
りも悪化した。⽣物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)、総リ
ン(TP)、総窒素(TN)、浮遊物質(SS)という5つの⽔質指標を⽐較した。

 環境部が堰の⽔⾨開放の肯定的効果として強調していた緑潮(グリーンタイド)
の解消も予想には満たなかった。6カ所の堰では藻類の濃度が低下したが、7カ所で
は以前と同じかむしろ増加した。

 報告書は結果について、「⼀部の堰は昨年7-8⽉の猛暑や深刻な⽔不⾜の影響で
緑潮が増加する傾向が⾒られた」と指摘した。暑さで緑潮が増加したとの説明だ。
しかし、堰の開放期間に藻類の濃度が162%増加した洛丹堰の場合、開放期間は今
年2-3⽉、220%増加した⻲尾堰の場合は今年1-2⽉だった。

----------引用終了
とのこと。

今後はどのように進められるのだろうか?現状維持の方向なのか?

2019年8月8日木曜日

韓国・鬱陵島(ウルルン島)のカタツムリ 8Aug2019

ウルルン島に分布するカタツムリと淡水の貝類をまとめた論文が出版されました。

An updated checklist of land and freshwater gastropod fauna on Ulleung Island, South Korea
https://bioone.org/journals/American-Malacological-Bulletin/volume-37/issue-1/006.037.0104/An-Updated-Checklist-of-Land-and-Freshwater-Gastropod-Fauna-on/10.4003/006.037.0104.short



2018年の調査で、6種が新たに記録されました(図はそのうちの1種)。少なくとも1種は在来種、2種は移入種だと考えられます。しかし、既に記録されていた30種のうちでは、8種しか生体は確認できませんでした(2019年の調査で更に数種確認できました)。

一人で調査できる範囲は限られているとはいえ、陸・淡水産貝類にとっての生息環境は悪化している感が強いです。なるだけ早く島内の現状把握をし、情報提供等で保全に繋げたい所です。

2019年7月15日月曜日

韓国・鬱陵島(ウルルン島)のカタツムリ 15Jul2019

ウルルン島に調査に行ってきました。


ウツリョウトウマイマイ Karaftohelix adamsi
韓国・ウルルン島に固有のカタツムリです。残念ながら生息域は減少傾向で、今は山の上の方のみで見られます。

韓国Red Listでは、Critically Endangered speciesになっており、将来的には生息域外保全を進めるという話だそうです。
頑張って早くスタートさせられたら良いのですが、なかなか難しそうです。

韓国のイボイボナメクジ類(ゴマシオナメクジ類) 29Jan2021

韓国で初めてイボイボナメクジ類(ゴマシオナメクジ類)が記録されたよ、という報告文がBiodiversity Journalにて出版されました。 Note on occurrence of the land slug family Rathouisiidae Heude, 1885...